
協議離婚の離婚届では、成人の証人2名の署名が必要です。そのため証人を依頼された方から、「運転免許証のコピーも必要?」「マイナンバーカードを見せるの?」「離婚届を出す日に一緒に役所へ行くの?」という質問が出ることがあります。
ここで重要なのは、協議離婚の証人に求められることと、役所が行う届出人の本人確認を分けて考えることです。
一般的な日本人の証人については、離婚届の証人になるという理由だけで本人確認書類のコピーを添付する仕組みではありません。ただし、外国籍の証人などでは自治体によって追加確認が必要となることがあります。
- 証人2名が必要なのは、原則として双方の合意による協議離婚です。
- 裁判上の離婚では証人は不要です。
- 証人欄には証人本人の署名等が必要です。
- 届出時の本人確認書類は、証人とは別に届出人について案内されています。
- 証人が提出窓口へ立ち会うことは通常必要ありません。
離婚届の証人に身分証明書は必要?
一般的な日本人の証人については、協議離婚の証人になることだけを理由に、運転免許証やマイナンバーカードのコピーを離婚届へ添付する必要は通常ありません。
法務省の離婚届案内では、協議離婚の場合について届出人の本人確認のため運転免許証やパスポート等を持参するよう案内されています。
一方、証人については、協議離婚に民法739条が準用され、成年の証人2名の署名が必要となることが基本です。
| 項目 | 離婚する夫婦 | 証人 |
|---|---|---|
| 協議離婚の届出人 | 夫・妻 | 届出人ではない |
| 署名 | 双方必要 | 成人2名の署名が必要 |
| 本人確認書類 | 協議離婚では届出人について案内される | 証人であることだけを理由に一律添付するものではない |
| 役所への同行 | 提出方法による | 通常不要 |
まず協議離婚と裁判上の離婚を区別する
離婚届の証人について調べる際には、最初に協議離婚なのか、裁判上の離婚なのかを確認する必要があります。
協議離婚
夫婦双方が話し合いによって離婚することに合意し、離婚届を提出する方法です。協議離婚では、成人の証人2名の署名が必要です。
裁判上の離婚
調停、審判、判決等によって成立する離婚では、協議離婚のような証人2名は必要ありません。必要書類や届出人も協議離婚とは異なります。
裁判上の離婚では証人が不要なので、「証人の身分証明書が必要か」という問題も基本的には生じません。
本人確認書類が必要なのは誰?
法務省は、協議離婚の届出について、届出人の本人確認のため本人確認書類を持参するよう案内しています。
自治体の案内でも、離婚届の必要書類として「届出人の本人確認書類」と記載した上で、離婚届そのものには成人の証人2名の署名が必要と説明している例があります。
証人と届出人は別の立場
協議離婚では夫と妻が届出人です。証人は夫婦双方の離婚意思を知る第三者として証人欄へ署名する立場であり、離婚する本人ではありません。
そのため、役所の案内に「本人確認書類が必要」と書かれていても、それが誰についての本人確認なのかを確認する必要があります。
証人が離婚届を役所へ持参する場合は別に考える
証人として署名した人が、別途「届書を持参する人」となるケースでは、窓口での取り扱いを提出先へ確認してください。
この場合でも、証人だから本人確認されるという話と、実際に届書を持参する人として確認されるという話は区別する必要があります。
証人が記入する情報
本人確認書類のコピーを提出しない場合でも、証人欄には正確な情報を記入しなければなりません。
| 記入項目 | ポイント |
|---|---|
| 署名 | 証人本人が署名します |
| 生年月日 | 本人の生年月日を正確に記入します |
| 住所 | 証人本人の住所を記入します |
| 本籍 | 現在の住所と混同せず正確に確認します |
| 押印 | 現在は任意です |
本籍が曖昧なときは事前確認を
離婚届の証人欄で迷いやすいのが本籍です。「実家の住所と同じだと思う」「以前住んでいた場所だった気がする」という記憶だけで記入すると、誤りにつながる可能性があります。
証人本人が本籍を把握していない場合は、必要に応じて本籍記載の住民票等で確認してから記入するとよいでしょう。
証人も役所へ行く必要がある?
協議離婚の証人2名が、離婚届の提出時に役所へ同行することは通常必要ありません。
必要な証人欄が完成していれば、証人本人が提出窓口に出向いて「この署名は自分のものです」と説明することを通常の要件としているわけではありません。
そのため、友人や親族が遠方に住んでいても証人を依頼することができます。
郵送で署名してもらう方法もある
遠方の証人には離婚届を郵送し、本人に署名してもらった上で返送してもらう方法があります。
ただし、離婚届には当事者双方の意思が必要です。郵送で証人署名を集める場合であっても、証人は双方が離婚する意思を有していることを確認できる状況で署名する必要があります。
証人の免許証コピーをもらう必要は?
通常の日本人の証人について、「念のため免許証のコピーもください」と当事者が受け取る必要はありません。
証人欄には住所や本籍等の個人情報が記載されます。それに加えて免許証やマイナンバーカードのコピーまで不用意にやり取りすると、必要以上の個人情報を共有することになります。
制度上提出する必要がない本人確認書類を、念のためという理由だけでコピーすることは避け、提出先自治体から求められた場合に必要範囲を確認するのが安全です。
外国籍の証人は提出先への確認を
外国籍の方が証人となる場合には、日本人の証人とは異なる確認が必要になるケースがあります。
自治体によっては、日本国内に住民登録のない外国籍の証人についてパスポートの写しを求めるなど、追加の取り扱いを設けている場合があります。
外国籍の方に証人を依頼するときは、提出先へ次の点を確認してください。
- 外国籍の証人が成年であることの確認方法
- 氏名の表記方法
- 住所欄の記載方法
- 本籍欄に国籍等を記載する方法
- パスポート等の写しが必要か
- 日本国内の住民登録がない場合の取り扱い
自治体によって取り扱いが異なることがあるため、外国籍の証人については提出前の確認が重要です。
離婚意思を確認できない場合は署名しない
証人にとって、身分証明書よりも重要なのが夫婦双方に協議離婚の意思があることを確認することです。
「夫からだけ頼まれたが、妻が離婚に同意しているか分からない」「相手方には離婚届を提出することを知らせていないと言われた」など、双方の意思について疑問がある場合には、安易に証人欄へ署名しないでください。
当事者の一方の意思に反して離婚届を提出することを助けるような対応はできません。
一方で、証人になったからといって、養育費、慰謝料、財産分与その他の離婚条件について証人自身が支払義務を負うという意味ではありません。証人の役割と金銭上の保証人は別です。
証人を頼めない場合の証人代行
離婚することを家族や知人へ知られたくない、頼める人が近くにいないなどの事情から、証人2名を確保できないことがあります。
当サイトでは、夫婦双方に協議離婚の意思があることを前提として証人代行サービスをご案内しています。
3,430円(税込)
5,430円(税込)
+1,000円(税込)
届書作成サポートを追加した場合の合計は、証人1名が4,430円、証人2名が6,430円です。
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よくある質問
Q離婚届の証人は免許証のコピーが必要ですか?
一般的な日本人の証人について、証人になることだけを理由に免許証のコピーを離婚届へ添付する必要は通常ありません。
Q証人もマイナンバーカードを役所へ出しますか?
証人という立場だけでマイナンバーカードを提出する一般的な手続ではありません。届出人の本人確認とは分けて考えてください。
Q証人2人も離婚届を出す日に役所へ行きますか?
通常は必要ありません。証人本人が証人欄へ必要事項を記入し署名していれば、提出時の同行は一般的な要件ではありません。
Q証人の住民票は必要ですか?
通常の日本人の証人について、証人になるための添付書類として住民票を必ず提出する仕組みではありません。住所や本籍を確認するため本人が利用することとは別です。
Q証人の戸籍謄本は必要ですか?
一般的には証人であることだけを理由に戸籍謄本を添付する必要はありません。本籍が不明な場合は、証人本人が正確な情報を確認してください。
Q裁判離婚でも証人の本人確認書類が必要ですか?
裁判上の離婚では、協議離婚のような証人2名は必要ありません。必要書類は成立した離婚の種類に応じて異なります。
Q外国籍の証人も身分証明書は不要ですか?
自治体や住民登録の有無によって追加確認が必要な場合があります。パスポートの写し等が必要か、提出先へ事前に確認してください。
Q夫婦双方の離婚意思を確認できない場合でも署名できますか?
安易に署名しないでください。協議離婚は双方の離婚意思を前提とするため、一方が離婚に同意しているか分からない場合は確認が必要です。
まとめ
協議離婚では成人の証人2名が必要ですが、通常の日本人の証人について、証人になることだけを理由に免許証やマイナンバーカードのコピーを添付する必要はありません。
役所が行う本人確認は、協議離婚の届出人について案内されているものです。証人と届出人を混同しないようにしましょう。
また、証人が役所へ同行することも通常必要ありません。一方、証人本人の署名、生年月日、住所、本籍等は正確に記入する必要があります。
外国籍の証人の場合や特殊な事情がある場合には、提出先自治体によって追加確認が必要となることがあります。離婚届を提出する市区町村へ事前確認すると安心です。
